ファクトチェック済み・根拠に基づく 獣医監修済み

モルモット は グリーンピース(えんどう豆) を食べられますか?

更新 Jul 2026
概ね安全

適量なら安心して与えられます

グリーンピースはモルモットにとって毒性のある成分をほぼ含まず、少量のおやつとして週に数回与えることができます。ビタミンCを自ら合成できないモルモットにとって、えんどう豆のビタミンC含量は補助的な栄養源となります。一方で糖質やでんぷん質が比較的多いため、主食のチモシーや専用ペレットの代わりにはなりません。1回に5〜6粒程度を目安に、バランスよく取り入れましょう。

重症度
中毒量
N/A
発症までの時間
N/A
治療
通常不要
共有に適しています

概ね安全に与えられます

グリーンピース(えんどう豆) は適切に調理し、バランスの取れた食事の一部として節度をもって与えれば、モルモット にとって概ね安全です。

なぜグリーンピースはモルモットに安全なのか?

グリーンピース(えんどう豆)

グリーンピース(えんどう豆) — モルモット.

グリーンピース(えんどう豆)には、モルモットに有害とされるアルカロイドや配糖体毒素はほとんど含まれていません。ビタミンC(100gあたり約14〜40mg)、ビタミンK、葉酸、食物繊維などの栄養素を含んでおり、モルモットの日常的な食事を補完する役割を果たします。特にモルモットはビタミンCを体内で合成する酵素(L-グロノラクトン酸化酵素)を持たないため、食事からの継続的な摂取が必須であり、グリーンピースはその補助食材として適しています。

ただし、えんどう豆は野菜の中でも糖質・でんぷん含量が比較的高く(可食部100gあたり糖質約7〜15g程度)、豆科植物特有のオリゴ糖(ラフィノースなど)も含まれます。これらは大量に摂取すると腸内ガス産生を促し、鼓腸(ガス腹)や軟便を引き起こすことがあります。モルモットの消化管は絶えず動いている必要があり、急激な食物の変化や過剰な糖質摂取は消化管うっ滞のリスクを高めます。あくまでおやつの1つとして位置づけ、主食のチモシー牧草を十分に与えることが前提となります。

冷凍グリーンピースについて

市販の冷凍グリーンピースを使う場合は、完全に解凍して常温に戻してから与えてください。冷たいままの食べ物は消化器への刺激になることがあります。塩味や調味料が加わった缶詰・加工品は絶対に与えないようにしましょう。

症状と経過

与えすぎによる消化器サイン
  • 軟便・水様便
  • お腹の張り(鼓腸)
  • 食欲の低下
  • 活動性の低下・ぐったり感
これらの症状を引き起こすすべての食品を見る
長期的な過剰摂取のリスク
  • 体重増加・肥満傾向
  • 歯のトラブル(糖質過多による歯垢蓄積)
  • 牧草の摂取量減少による消化管問題
これらの症状を引き起こすすべての食品を見る

用量と重症度

体重別の1回あたり目安量を示します。週2〜3回程度を上限とし、初めて与える際は1〜2粒から始めて消化の様子を確認してください。

子モルモット(〜3ヶ月)
消化機能が未発達
与えない
牧草と母乳・専用ミルクを優先
若齢(3〜6ヶ月)
体重 300〜500g前後
1〜2粒まで
週1〜2回、少量から様子を見る
成体(6ヶ月〜5歳)
体重 700〜1,200g前後
5〜6粒まで
週2〜3回、主食はチモシー牧草
高齢(5歳以上)
消化機能や代謝が低下
3〜4粒まで
週1〜2回、体重管理に注意

与える際の注意点と対応ガイド

  1. 1

    初めて与えるときは少量から 1〜2粒を与えた後、24時間程度は糞の状態(硬さ・量・形)や食欲に変化がないか観察してください。問題がなければ徐々に量を増やします。

  2. 2

    新鮮なものを選ぶ なるべく農薬を洗い流した生の新鮮なグリーンピースを使用してください。冷凍品は完全解凍後に与え、缶詰・塩味加工品は使用不可です。

  3. 3

    食べ残しはすぐに取り除く グリーンピースは水分を含むためケージ内で傷みやすく、腐ったものを誤食すると胃腸炎の原因になります。2時間以上放置された食べ残しは廃棄してください。

  4. 4

    軟便・鼓腸が見られたら一時中止 与えた後にお腹が張る、軟らかい糞が続くなどの症状が出た場合はグリーンピースの給与を止め、チモシー牧草と新鮮な水だけに戻して経過をみてください。

  5. 5

    症状が24時間以上続く・悪化する場合は受診 食欲廃絶、糞が全く出ない、お腹が目視でわかるほど膨れているなど深刻な様子があれば、早めにエキゾチック動物に詳しい獣医師に相談してください。

こちらも試せます

グリーンピース以外にも、モルモットの栄養補助に役立つ安全な野菜・果物を取り入れてみましょう。

パプリカ(赤・黄)

ビタミンC含量が非常に高く、モルモットの必要量を少量で補いやすい優秀な食材です

ケール・小松菜

葉物野菜としてカルシウムや鉄分も含み、チモシー牧草と組み合わせやすい定番おやつです

きゅうり

水分が多く低カロリーで、夏場の水分補給にも役立ちます。糖質が少なく肥満リスクが低いです

コリアンダー(パクチー)の葉

ビタミンCと抗酸化物質を含み、少量で風味のある食事のアクセントになります

よくある質問

グリーンピースはモルモットに毎日あげても大丈夫ですか?
毎日は推奨しません。グリーンピースは豆類の中ではえんどう豆特有のオリゴ糖や糖質を含むため、毎日与えると消化器系への負担や体重増加につながる恐れがあります。週2〜3回、1回5〜6粒を上限の目安にして、主食のチモシー牧草を十分に与えることを優先してください。
さやごと(スナップエンドウ)与えてもいいですか?
スナップエンドウや絹さやのさやの部分もモルモットには基本的に安全です。さやには食物繊維が豊富で、歯のかじり運動にもなります。ただし農薬をしっかり洗い流し、糸(筋)部分は取り除いてから与えましょう。さや付きの場合も合計量がグリーンピース単体の場合と同程度になるよう調整してください。
グリーンピースを食べた後、うちのモルモットのお腹がグルグル鳴っています。大丈夫ですか?
えんどう豆に含まれるオリゴ糖が腸内細菌により発酵してガスが発生した可能性があります。お腹の鳴りが軽度で食欲・活動性が正常であれば、グリーンピースの給与を一時的に中止し、チモシー牧草と水だけに戻して様子をみてください。ぐったりしている、腹部が目視で膨らんでいる、24時間以上糞が出ないなどの場合はすぐに動物病院に連絡してください。
乾燥グリーンピース(乾燥豆)はどうですか?
乾燥させたえんどう豆は水分が失われてでんぷんと糖質が凝縮されているため、生や冷凍より与えない方が無難です。硬さのために歯や消化管に負担がかかる可能性もあります。市販のモルモット用おやつとして販売されている乾燥豆製品であっても、必ずパッケージの指示量を守り、頻度を下げて使用してください。
グリーンピースのほかにモルモットに与えてはいけない豆類はありますか?
生の大豆(ソイ)や生のインゲン豆には血球凝集素(レクチン)が含まれており、加熱しないまま与えると消化器症状を引き起こす可能性があるため注意が必要です。また玉ねぎ・ニンニクなどのネギ科植物、アボカド、チョコレートはモルモットに有害です。豆類は全般的に少量・頻度を抑えることが基本方針で、不明な食材は与える前に獣医師に確認するのが最善です。

出典と参考文献

  1. ASPCA Animal Poison Control Center — Non-toxic plant and food list for small mammals (aspca.org/pet-care/animal-poison-control)
  2. Quesenberry K, Mans C, Orcutt C. Ferrets, Rabbits, and Rodents: Clinical Medicine and Surgery, 4th ed. Elsevier, 2021.
  3. Burgess Nutrition Team. Vitamin C and Guinea Pigs: nutritional requirements and dietary sources. Burgess Pet Care Technical Bulletin, 2022.
  4. Harkness JE, Turner PV, VandeWoude S, Wheler CL. Harkness and Wagner's Biology and Medicine of Rabbits and Rodents, 5th ed. Wiley-Blackwell, 2010.
Dra. Carmen Ortega

著者について: Dra. Carmen Ortega

獣医栄養士

種に適した食事と予防的給餌を専門とする獣医栄養学の認定者で、当サイトの食事ガイダンスの筆頭著者です。

完全なプロフィールを見る
この記事は役に立ちましたか?
共有